
『日日是植物』 いとう せいこう
NHKのドラマ『植物男子ベランダー』のファンとしては、ベランダーからルーマーになったいとうせいこうさんに興味津々だ。
内容紹介
ベランダ園芸歴25年のいとう家では、
昨今の気候変動もあいまって、ベランダ園芸から
室内園芸にシフトしつつある日々。
多少の採光があると気づけば、
玄関にもサッシ窓の内側にも鉢を置き、
リビングに鎮座させている組み立て式ビニールハウスの中では
多肉植物を育て、壁にはエアプランツをぶら下げる。
挙げ句の果てに自分に胡蝶蘭を贈るという前代未聞の行為にまで及んだ。
『ボタニカル・ライフ』から25年。
『自己流園芸ベランダ派』から12年。
ベランダ園芸家改め室内園芸家による
愛溢るるドラマティック植物生活の記録。
読み終えて
いろんな植物を買っては枯らし、また買っては枯らしている著者。
一生懸命世話をしていたかと思えば、つい忘れてしまい、一瞬で残念な姿になる植物たち。
枯れたのかと思っていたら、突然現れた新芽を見つけた時の喜び。
そんな一喜一憂する著者の姿にとても親しみを感じる。
読みながら「わかる〜〜」と共感することしきり。
小さいお子さんとのやりとりも微笑ましく、この子はどんな大人になるんだろうと思うと楽しみでもある。
わたしの場合はルーマーからベランダー、そしてガーデナーへ(いまだにガーデナーというのは烏滸がましいが)とシフトしたわけだけど。
結婚当時はマンションに住んでいて、観葉植物を置いたり吊るしたり、ほぼジャングルのようになっていた。
大阪時代は、たぶん植物どころではなかったと思う。
ベンジャミンの大きな鉢を1つだけ置いていたのは覚えている。
その後地元に帰ってきて、庭は「父のもの」だったし、わたし自身もあまり興味はなく、もっぱらベランダにローズマリーやオリーブなどの鉢を並べていた。
父が亡くなってからも庭はずっと放置していたのだけど、それにも関わらず、季節になるとクリスマスローズが咲いたり、睡蓮が咲いたり…。

放置されてるにもかかわらず、彼らが力を振り絞って花をつけているように見えて、これはちゃんとお世話しなくちゃいけないなと思って今に至るわけだ。
なんとなく「枯らしてはいけない」という強迫観念みたいなのに囚われて、心が重くなることもあるけど、せいこうさんだって、ガーデニング系のYouTuberさんだって、意外と皆さん枯らしてるんだなーということを知ってちょっと救われる。
ちなみにわたしの中で『植物男子ベランダー』のせいこうさんは田口トモロヲさんだ。
もちろんせいこうさんの顔は知ってるけど、最後まで著者の顔が田口トモロヲさんだった。
またドラマになったらいいのになー。

