『ありふれた家を建てる』|建てる時は夢と希望に溢れている

『ありふれた家を建てる』|建てる時は夢と希望に溢れている

先日読んだ『祖母姫、ロンドンへ行く』がおもしろかったので、また同じ著者のエッセイを読んでみた。
自分の家を建てる時って、希望と理想に溢れているものだ。
どんな家なのか興味津々。

『ありふれた家を建てる』 椹野 道流

最近にしては珍しく一気読み。

内容紹介

「あなた、そろそろ家を建てなさいよ」
十七年前。母の唐突な一言から、小説家である著者の家づくりは始まった。実家で仕事に没頭する娘を案じた、母なりの「公私の別をつけなさい」という警告だった。目指すのは実用的で手のかからない家、ただそれだけ。しかしこの話は、女性のひとり施主も、在宅ワークも、ネット通販も今よりもっと珍しかった頃のこと。自分の中ではごく「ありふれた」生活をつめこんだ、夢のマイハウス計画の行方は……?
懐かしく、ときに甘く、苦く、おおむね可笑しく振り返る、家づくりの日々を綴った傑作エッセイ。

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読み終えて

もともとわたしは建築物が好きだし、家の間取り図を見たりモデルハウスを見たりするのが好きなので、彼女がどんな家を建てるのかとても興味があった。

ハウスメーカーの建築士が「家族が仲良く暮らす家」を想定して設計してきたのも、既成概念に凝り固まっている感じで苦笑するしかない。

わたしだったら、吹き抜けや螺旋階段のある「お城のような家」にフワフワしてたところだろう。
さすがに今はそんな妄想は1ミリもないけど。

著者は40歳にして、自分の生活スタイルをしっかりと確立して現実を直視しているように見えた。

建築士や営業担当の想像のはるか斜め上をいく著者の猫や本に対する思い。
彼らとのやりとりも面白く描かれていた。

わたしが家を建てた頃の思い、ずっと忘れていたけど、そういえば建築士さんが「はぁ?」というような顔をしたことも、何度かあったなと。

それから17年後の現在の様子も書かれていて、築30年の家に暮らす身としては「うん、うん、そういうものよねー」という気持ちで読み終えた。

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