まず「ツィゴイネルワイゼン」を連想させるタイトルに興味をもちました。
主人公がピアノ講師というのも興味深かったです。
そして芥川賞候補作…というので読んでみました。
『アイスネルワイゼン』 三木 三奈
この表題作と「アキちゃん」という作品が収録されています。
物語の展開
◆アイスネルワイゼン
情けないことですが、ストーリーの展開を自分の言葉でうまくまとめられないので引用します。
32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わぬ方向へ転がっていくーー。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作。
Amazon 内容紹介より
◆アキちゃん
小学5年生の主人公「わたし」は同級生のアキちゃんが大嫌いだ。
毎日のようにアキちゃんから嫌がらせを受けて痛めつけられ、憎しみに身を燃やし、ほとほと疲れ果てて現実から目を逸らすようになった。
それでもアキちゃんから離れることができず、アキちゃんを憎むことが日常になりそれに慣れてしまった。
春になって「わたし」は引越しすることになり、アキちゃんとの決別という長年の夢が叶えられる。
そして「わたし」は大学に入学した年、偶然アキちゃんのその後を知る。
読み終えて
◆アイスネルワイゼン
情景描写も心理描写もほとんどなく、会話だけで物語が進んでいくという手法で面食らいました。
初めから「あ、こういうの、苦手だわ〜」と思ってしまって、流れがちゃんと把握できなかったんです。
正直、琴音に対して「ヘンな人」という印象をもちました。
ピアノの月謝を「今日振り込んでもらえませんか」なんて出先から電話するとか…、あり得ないし。
読み取るべきところはそんなところじゃなかったのかもしれないけど、すいません、おばちゃんは理解できませんでした。
「会話だけ」という展開に頭が拒絶反応してしまって、受け入れようとしなかったのかもしれません。
なんかつかみどころのない、ぼんやりした感じで終わりました。
◆アキちゃん
最初のうちは嫌〜な気持ちで読んでいたのだけど、「わたし」がどう動くのか、何か仕掛けるのか興味深くなって、この物語の方がサクサク読み進みました。
「わたし」は小学生なのにすごく難しい言葉を使うんだななんて思ってましたが、それもなんとなく理由が明らかにされていたので納得できた気がします。
途中でアキちゃんの秘密がわかった時はちょっと唖然としたけど。
なんと言っていいか…。
そんな感じの2作品でした。
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今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を!