夕暮れの天橋立
ホテルにチェックインを済ませ、夕方から成相寺の紅葉ライトアップを見に行こうと。
幸いホテルの向かいがバス停で、公共交通機関のみ利用のわたしたちにとってはとても便利だった。
天橋立ケーブル下まで丹海バスで約40分。
ケーブルカーで傘松公園へ。
初めて見る天橋立はオレンジ色に包まれていた。

美しい景色に浸る時間はなく、流されるように成相寺へ向かうシャトルバスに乗る。
わたしはバスを待つ列に並んでいて、上の写真は娘が撮ったものだ。
バスは次々に来るのだから、流れに乗らずにゆっくり夕暮れの天橋立を堪能してもよかったのに…と、ちょっと後悔。
成相寺紅葉ライトアップ
狭くて急な坂道をバスに揺られること20分弱で到着。
ライトアップされたもみじ谷を歩く。


豚汁や中華そばなどの屋台もあり、たくさんの人で賑わっていた。
その後、本堂では学芸員の方の講演が始まって、ビミョーにその場を離れにくい雰囲気になり最後まで話を聞くハメに。
お話自体はなかなか興味深かったんだけれど、それが後の大惨事を生むことに…。
五重塔の下では護摩祈祷が始まった。

火の勢いも衰えてきたところで、またシャトルバスとケーブルカーを乗り継いでケーブル下まで降りる。
ケーブル下で途方に暮れる
実は、本堂でお話を聞いていた時から、あることが脳裏をチラついていたのだ。
帰りのバスのことを忘れていた。
帰りのバスは何時?
18:23という文字を見たような気がするけど、それが最終ってわけじゃないよね。
こんなイベントの日だし臨時便があるかもね。
と、人は自分の都合のいいように考えるものだ。
私たちがケーブル下に着いたのは6時30分。
路線バスは6時23分が最終で臨時便なんてない。
情け容赦ないね。
仕方ない、タクシーか。
ケーブルの職員さんに教えてもらって電話をする。

ケーブル下まで1台お願いしたいんですけど

あー、今そっちへ行ける車が1台もありません
40分ぐらいかかると思います

え〜〜
ほかにタクシー会社ありませんか?

ないんですよ
タクシーはうちだけなんです
な、なんと!

歩いて帰るわけにいかないので待ちます
お願いします
どこかお店に入ろうかと思っても店も閉まってるし。
まだ6時半過ぎだよ。
しかたなく国道をポツンポツンと走っている車や空を見ながら、娘と悪態ついて待っていた。
結局30分足らずで来てくれて、そこからホテルまで帰ってきたというわけだ。
せっかくフリーパスを買ったのに、大散財してしまったわ。

夕食はホテル近くのお店で海鮮丼と天ぷら盛り合わせ。
頭がゴチャゴチャしていたので写真はないけど、さすがに海の幸はとっても美味しかった。
お腹が美味しいもので満たされると、さっきの惨事もすっかり忘れて心も満たされたよ。
まぁまぁ気分よく1日を終えることができた。
やはり私たちの旅は必ず何かアクシデントに見舞われるね。

