【シニアの本棚】『妻はりんごを食べない』|機会がなければ知ることのない事実は多い
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【シニアの本棚】『妻はりんごを食べない』|機会がなければ知ることのない事実は多い

3.5
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『あの本、読みました?』で取り上げられていて図書館に予約したような気がするのだけど、何が引き金になって予約したのか、もはや覚えていない。
瀧羽麻子さん、お初です。

主人公40代を迎えた暁生は1度結婚していたが、どうしても子供がほしいという妻と離婚する。
その後出会った玖美と結婚し、お互い相手のテリトリーに踏み込まない、感情を露わにしない、友達のような穏やかな生活を送っていた。

ある日、京都の実家に帰っていた玖美から「もう少しこっちにいたい」という連絡が来て以来、彼女の行方がつかめなくなる。

電話はつながるが、詳しいことは話そうとしない玖美。
本当に実家にいるのだろうか。

暁生は出張のついでに玖美の実家に立ち寄るが、母親は「出かけている」というだけではっきりせず、何かを隠している様子だ。

1ヶ月以上経っても帰ろうとしない玖美。
若い男性と一緒だったという噂も耳に入ってきて平常心ではいられなくなった暁生は、姉を慕う義弟と一緒に彼女の居場所を探し始めるのだが…。

可哀想な名前の花選手権No.1 ヘクソカズラ

一緒に暮らしていて心地いい、そんな2人だったはずだけど、お互いに知らないことが多かった。
穏やかに暮らそうとして、踏み込んだ話をしていなかったように見える。

もちろん夫婦でも立ち入ってほしくないことはあるだろうけど、立ち入ってほしくないと思っているのかどうかさえわかっていなかった、という印象だ。

わたしもあんまり人のことは言えないけど。

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玖美に一体何が起こったのか。
なぜ彼女は帰ってこないのか。
なぜ理由を言わないのか。

そんな思いでどんどん読み進んだのはたしか。

結末はちょっとあっけないというか。
お互い気を使いすぎというか、もっと率直に言えよと。

お互いを大切にしたいという思いが逆にすれ違いを生んだのかな…って感じ。

悪い人は出てこなくて、複雑な経緯はあるけど全体として綺麗なお話だった。

♫〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を! 

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