【シニアの本棚】『踊りつかれて』|インターネットによる「悪意の地獄」
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【シニアの本棚】『踊りつかれて』|インターネットによる「悪意の地獄」

3.0
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SNSなどを見ると、見ず知らずの他人によくそんなこと言えるなと思うような書き込みを目にする。
見ず知らずだから言えるのか…。

一方的に攻撃的なコメントをつけたり、それに対して別の人が反論して喧嘩のようになっていたり。

意見の対立はいいとしても、お互いに「無能」とか「バカ」とか罵り合いになったりして怖い世界だなーと思うことがある。

そんなネットの世界を題材にした作品。

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「枯葉」というアカウントが運営するブログ「踊りつかれて」に「宣戦布告」というタイトルの記事がアップされた。

「枯葉」がファンだったお笑い芸人天童ショージの不倫が発覚し、ネットには天童に対する罵詈雑言、誹謗中傷が溢れ返った。

中には事実無根の出来事を捏造し、天童を貶める投稿もあった。
結果、天童は自ら命を絶った。

また実力もあり人気絶頂だった歌手奥田美月は、写真週刊誌にある一場面を切り取った写真を掲載された。

執拗に追いかけてくる記者に対して暴言を吐いた動画を拡散されたことで表舞台から消されてしまった。

「枯葉」は2人を誹謗中傷したネット民を許せず、彼らの個人情報を突き止め住所、氏名から職場までブログ上で晒してしまう。

晒された1人、藤島一幸は亡くなった天童の同級生でもあるのだが、「枯葉」を名誉毀損で刑事告訴する。

被告となった「枯葉」こと瀬尾政夫は弁護人に天童と藤島の同級生久代奏を指名する。
久代は瀬尾の情状を得るため、天童や奥田と瀬尾の関係を追っていく。

やけに花びらが多い子

読み終えて

ネット上の誹謗中傷は常に問題になっていて、実際それで命を絶った人もいるわけで。
SNSで事実を投稿するのと、悪意を持って個人の尊厳を貶めるような発言をするのは全く別のことだと思う。

初めのうちはとても引き込まれて読んでいた。
誹謗中傷した人物と、その人物の個人情報を晒した人物。

どのような裁判になるのか、裁判の過程でどのようなやり取りが行われるのか…という展開だと思っていたのだ。

それが途中から、瀬尾がプロデューサーとして関わった奥田美月の生い立ちになり、正直「え、この話いつまで続くの?」と思いながら読んでいた。

全然気持ちのいい話ではなかったので飛ばしたくなったのだけど、たぶんどこかに繋がるんだろうなと、我慢して読んだよ。

で、ほぼ最後までそれ。

思ったのとは違ったわ。
問題は提起したけど、着地点が全く別の所だったという感じ。

昨日も言ったけど、この作品でアンドレ・ギャニオンの音楽を知ることができたのが一番の収穫だ。

また「弾く弾く詐欺」が発症しそうで自分が怖い
この2日間ほどは朝散歩でもそれほど汗だくにならず、ワンコも気持ちよさそうに歩いている。昨日の夜、わたしは1ヶ月半ぶりぐらいで、ノーエアコンの自分の部屋で寝たのだった。この地域は「雨でちょっと涼しいね」ぐらいで収まってるけど、大きな被害が出て...

あと、「ザ・ベストテン」や「夜のヒットスタジオ」などを思わせる歌番組が出てきて懐かしかった。

♫〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を! 

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