『希望の糸』 東野 圭吾
単行本が出版されたのは2019年ということです。
加賀恭一郎のシリーズはだいたい読んでるので、先日最新作が発表されたと知り「読まねば」と思ってたら、なんとそれ以前にこの作品が未読だったとわかって慌てて図書館に予約したというわけです。
いつも図書館ですいません…。
東野さんの作品は600人待ちなんていうことが多いので、その時点で予約する気が失せてしまうんですよね。
この作品もそうだったのかもしれません。
さすがに今はすぐに順番が回ってきました。
物語の展開
小さなカフェの女性店主が殺された。
警察の調べに対しても、彼女を知る人々はみんなから慕われる女性で恨んでいる人などいないと口を揃えて言う。
だが、最近親しくなった男性がいたのではないかと言う人も現れるのだが、彼女とその男性の関係は?
彼女はなぜ殺されたのか…。
この事件を主に担当するのは加賀の従弟の松宮だが、彼にも不思議な電話がかかってくる。
事件とは関係のない金沢の旅館の女将からで、松宮には思い当たる節はなく、母親に聞いてもはっきりした答えが得られない。
母親は何か隠しているのではないか…。
読み終えて
冒頭、汐見夫妻の2人の子供が、遊びに行っていた祖母宅で地震に遭い亡くなってしまうというショッキングな事が起きます。
汐見夫妻は子供こそが生き甲斐だと、すぐに「次の子をつくって育てよう」というのだけど、そういう気になるものなんでしょうか。
これから起きるであろう事件よりもそのことにちょっと驚いてしまいましたが、そんな違和感も忘れてどんどん読み進みます。
やはり加賀恭一郎シリーズ、読ませますねぃ。
ストーリーは殺人事件と、松宮の個人的な問題の2本立てて進んでいきますが、どちらも読者としては「こうじゃないか…」と推理してしまいます。
なんというか、推理するのにほどよい材料を与えられながら展開していくという感じです。
読み手の推理欲求(?)を満たしてくれるというか…。
で、わたしの推理はどちらも半分当たって半分ハズレでした。
ネタバレになるので詳しく言えませんけど、殺人事件のほうは切ないと言えば切ないけど、個人的には入り込めない設定でした。
松宮の件も、彼の出生の秘密が明らかになったわけですが、わたしはもっと単純に考えてました。
そういうこともあったのか…的な、ビミョーな感じです。
って、奥歯にものが挟まったような言い方…。
たしかにどんどん読み進みますが、タカハラとしては言われてるほど感動はしなかったということで。
物語としてはおもしろいかもしれないけど、正直個人的には受け入れ難い部分があります。
某所のコピーには「あふれる涙は止まらない」とありましたが、「ンなことはないわ」です。
加賀シリーズにしてもガリレオシリーズにしても、少し雰囲気が変わってきたかなという気がしています。
もちろん、いいとか悪いとかとは全く別の次元の話ですが。
加賀シリーズの最新作、図書館に予約してますが、現在582番目だそうです。
いつのことやら…。
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今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を!