この作品は『犯罪者』『幻夏』に続く鑓水、相馬、修司が活躍するシリーズです。
実は前の2作の感想は旧ブログから移転したもので、この作品も一緒に移転したと思い込んでたんです。
していなかったことに今ごろ気づきました。
2年前の3月に読み終えたようだけど、気づいた以上3部作のうちこれだけが欠落してるのもムズムズするので、今さらですが転載しておきます。
なお、投稿日は2022年8月10日になっていますが、現在2023年12月です。
**以下転載です**
なんか、やっぱりすごいね、この方。
張られた伏線を全部回収して、最後はピタッとピースがはまるように気持ちよく収まる。
読んでる途中で「これで決着するのかな」と思うんだけど、残ってるページの分量を見ると「いや、まだ何か一波乱あるな」とか、そんな読み方していいのかどうかは別として、とにかく全く飽きることなく没頭して読めた。
内容もまさに今わたしがテレビのワイドショーやニュースに対して抱いている違和感を具象化したようなことで、とても興味深かったわ。
この作品は2017年に書かれたものらしいけど、メディアのあり方に警鐘を鳴らすもので、著者自身も「今書かないと手遅れになるかもしれないと思った」と言っている。
戦争の場面が長くてちょっと苦しかったけど、正光と喜重のつながりを描くためにはなくてはならない描写だったと思うし、そういう背景が丁寧に描かれているからこそ作品の重みも増してくるんだと思う。
「察して動け」、権力者がそういう考えを持つと、本当に怖い世の中になるよね。
某放送局のキャスターが政府の意に沿わない質問をしたからと、その番組を降ろされたりするようなことが起きてる今、なんだか不気味だわ。
「犯罪者」「幻夏」そしてこの「天上の葦」、どれも素晴らしかった。
また鑓水、相馬、修司の活躍が見たいなー。
太田さん、よろしくお願いします。
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今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を!