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『可燃物』米澤 穂信
著者初の警察ミステリーで、「このミステリーがすごい」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の各ランキングで1位を獲得したそうです。
物語の展開
群馬県警管轄内で起きた事件5件から成る短編集だ。
主人公の葛警部が独自の緻密な思考と推理で事件を解決に導いていく。
- 崖の下
スノーボードをしていたグループが遭難した。
そのうちの2人が崖の下で発見されたが、1人は頸動脈を刺された失血死であった。
犯人はほぼ特定されたが凶器が見つからない。 - ねむけ
強盗致傷事件の容疑者としてマークされていた男が交通事故を起こした。
葛警部は、深夜にもかかわらず目撃者が複数いて、その証言が妙に一致していることに違和感を抱く。 - 命の恩
キャンプ場の遊歩道で人の上腕部が発見された。
その後切断された部位が次々に発見される。
容疑者が逮捕され犯行を自供するのだが…。 - 可燃物
住宅街で連続放火事件が発生する。
警察は容疑者をマークしていたが、ある日を境に突然犯行が止まった。
なぜ止まったのか、犯人の動機は何だったのか。 - 本物か
ファミリーレストランに銃を持った男が立てこもる。
店内から避難した従業員から事情聴取するうち、葛は事件の本質を見極めていく。
読み終えて
読み始め、登場人物の心情や情景描写があまりなく、捜査の状況が淡々と語られていくという感じで、ちょっと苦手な印象を持ってしまいました。
主人公の葛警部についても、最初はさっぱりわからず魅力を感じなかったのですが、彼の言動や考え方からなんとなく人物像が掴めてきた気がします。
実は2回読みました。
1回目は初めから「苦手かも」と思ってしまって、ちょっととっつきにくかったせいか、数ページ読んでは寝落ちしてたので、ちゃんと頭に入ってこなかったんです。
「なんかようわからん…」て感じで終わってしまいました。
感想を書こうと思った時に「これでは書けない」ってことになり、もう1回読みました。
2回目は面白かったです。
ぼんやりしてたものがはっきり見えてきた感じがしました。
葛警部が書き出した記録を見て、ハッと真相に気づいたり…。
著者は
ミステリは、読者が解こうと思って隅々まで追えば真相に至れるのが“良問”だと考えて書いている
文春読書オンライン
と言ってますが、読者としてはそういうミステリーが面白く読めるので嬉しいです。
葛警部シリーズになるんでしょうか。
楽しみです。
可燃物 [ 米澤 穂信 ]
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今日も最後までお付き合いくださってありがとうございます ^_^
どうかステキな1日を!