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『月曜日の抹茶カフェ』青山 美智子
先日読んだ『木曜日にはココアを』の続編です。
物語の展開
読み終えたらすぐにほとんどのことを忘れてしまうタカハラですが、さすがにまだ前作の記憶はうっすら残ってました。
今作も12篇から成る短編ですが、物語は繋がっています。
12ヶ月の、その月のエピソードが描かれています。
- 月曜日の抹茶カフェ(睦月)
ここに来られた私はきっとご縁の種を受け取ったのだ。育てられるよう、がんばってみればいい (p.27) - 手紙を書くよ(如月)
僕たちはみんな、自分が覚えていように覚えてるだけなのかもしれない (p.43) - 春先のツバメ(弥生)
いつでも何度でも訪れますよ、次の新しい季節は (p.61) - 天窓から降る雨(卯月)
自分が一番大事だって感じることをちゃんと大事にできたんだから、それでいいんだよ (p.77) - 拍子木を鳴らして(皐月)
そうだ、こんなふうに、もっと言いたいことを言えばよかったんだ (p.102) - 夏越の祓(水無月)
私は信じたいと思った。ずっと大切にしたいものは、形を変えて伝わり続けていくということを、存在し続けるということを (p.121) - おじさんと短冊(文月)
聞こえづらい片耳も、額の傷も、悲しかった経験も。幸福とか不幸とかではなく、ぜんぶ、あたしだけの堂々とした生涯 (p.132) - 抜け巻探し(葉月)
あんたがあんたらしくいられるほうが何倍もおもろいやん。
合わせんでも、ええやん (p.150) - デルタの松の樹の下で(長月)
「あっちしか見てないからやろ?体の向きを変えたら世界が一転するで」(p.165) - カンガルーが待ってる(神無月)
知らない誰かの手がここにたどりついたなら、この手の向こうにもまた、知らない誰かがいるのだろう。国を超え、時を超えて (p.183) - まぼろしのカマキリ(霜月)
生きているものはすべてひとしく、お父さんとお母さんにかぎらず、みんなみんなに育てられて大きくなるんですよ (p.195) - 吉日(師走)
「縁って、実はとても脆弱なものだと思うんです。どちらかが一度でもぞんざいな扱いをしたら、あっけなくちぎれてしまうぐらいに (p.215)
そして師走から睦月へ繋がり、また時は流れていきます。
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読み終えて
今回も心がふんわり、穏やかな気分になれるお話でした。
印象に残っているフレーズを繋いだら、この作品の根底に流れているものが見えてきた気がします。
前作の人たちのその後も描かれていて、微笑ましかったです。
単独でも楽しめますが、やはり『木曜日にはココアを』を先に読まれることをお勧めします。
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