映画館に行くのは随分久しぶりだった。
観たいなと思う映画はあっても「そのうちWOWOWでやるからいいか」と、行かないことが多かったのだけど、やはり美しい景色は大きなスクリーンで観たいと思って行ってきたのだ。
沢田研二さんのファンというわけではないけど、彼の曲もビジュアルも、メイクとかパラシュートとかも記憶に残っているし、「時の過ぎゆくままに」は大好きな曲だ。
わたしが知ってるのは1980年頃までで、その後はぼんやりとしか意識にないけど、いつだったかドラマで見て容貌の変化に驚いたものだ。
以前の職場の同僚で、彼の大ファンという人が(わたしと同世代)ずっとコンサートにも行ってると言っていて、今の風貌に関しても彼の信念なのだと、とても心酔しているようだった。
彼の信者と言ってもいいような、そんなファンがたくさんいるんだろうね。
たしかに、タカハラと同年代の昔のアイドルが、今もシワ一つなくピンピンの顔してるのを見ると「絶対なんかやってるよな」と思うんだけど、そんな違和感のある見た目よりも自然でいいわ。
さて、映画のはなし。
原作は水上勉さんのエッセイだということで、あんまりはっきりしたストーリーは無かったように思う。
「立春」から始まって、折々に二十四節気の字幕が表れて信州の風景とともに季節を感じることができる。
畑で採れた野菜や、近くの山や沢で収穫してくる蕨や芹、筍など…。
それらを丁寧に、丁寧に調理して食べる…、そんな映画だ。
料理嫌いのタカハラはそういう映像を見ても「自分もやってみよう」とは1ミリも思わない。
ただ、はぁ〜〜、へぇ〜〜、ほぉ〜〜と感嘆しつつ、その世界にじんわーり浸っていた。
ツトムは、初めのうちは大きなはめ込み窓から北アルプスの山々が見える部屋で原稿を書いていたのだけど、病気後よろい戸のついたような暗い部屋に移った。
その時の心境が気になるのよ。
真知子の気持ちの変わり様も…、変わったのか、それとも初めからそうだったのか掴めないんだけど。
そのあたりは原作のエッセイで触れられているのだろうか。
そんなことが気になって、原作をポチッてしまったわ。
そしてエンディングテーマが素晴らしかった。
沢田研二さんの歌声が流れた途端、ドクンとしたというか、ゾワッとしたというか、どう表現したらいいのかわからんけど…。
楽曲自体は1996年に発売されたアルバムに収録してあり、今回リマスターしたということだ。
前々から思ってたことだけど、声が、すっごく魅力的。
あらためてそう感じた。
シビレた。
この2ヵ月近く、いろんなことがあって心も体もワチャワチャしてた感じだけど、ゆっくりと穏やかに時が流れる映画を観て、なんとなくほっこり、じんわり落ち着いた気分になれたわ。
いい映画だった。
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