『犯人に告ぐ3』 雫井脩介
何度も言って恐縮ですが、最近本を読むのにとても時間がかかるようになりました。
寝る前に読もうと思ってても、ベッドに入って本を広げてうつ伏せになった瞬間に寝落ちしてますから…。
この本は図書館本ですけど、貸し出し延長してやっと読み終えました。
『犯人に告ぐ』はシリーズの最初から読んでいます。
3作目が出版された当時「あ、出たんだ」と思ったような記憶はあるのですが、「読みたい本リスト」に入れてなかったんですね。
すっかり忘れてました。
先日雫井さんの作品を久しぶりに読んでよかったので、また雫井さん読んでみようと思って探したら「3」を見つけたというわけです。
読まない理由がありません。
物語の展開
天才詐欺師「リップマン」と呼ばれている淡野。
証券マンを装ってお年寄りに社債への投資を勧め、次々と現金を奪っていきます。
ある時、淡野が騙しているつもりだった老人が、本当は淡野の本性を見抜いた上でお金を渡し、それでも追われている淡野を庇ってくれたのです。
それを境に淡野は詐欺師から足を洗う決心をするのですが…。
淡野の雇い主である「ワイズマン」に、最後にひと働きしてほしいと頼まれます。
それは、警視庁捜査1課が蓄えている裏金5,000万円を奪うこと。
警視庁特殊班の巻島は、淡野がターゲットにしているのが捜1であることを知らないまま、淡野とネットを通じてリアルタイムでやりとりをします。
警察内部にも詐欺グループに内通している者がいて、警察の動きが筒抜けになっているようです。
巻島は現金の受け渡しを未然に防げるのか、淡野を捉えることができるのか。
読み終えて
最初のうち、なかなか読み進まなかったんだけど、淡野が最後のシノギを依頼され、巻島とネット配信で対決するあたりから俄然おもしろくなりました。
現金受け渡しはいつ行われるのか。
警察内部のスパイは誰なのか。
巻島と淡野のやりとりも緊迫感があって、どんどん進みます。
こうなると巻島の決め台詞「今夜は震えて眠れ」が聞きたくて、読みたい気持ちが睡魔に勝り、夜更かしをしてしまいました。
まぁ、毎日休みだから昼寝ればいいやって気になります。
おもしろかったです。
おもしろかったけど、わたしが望んでいた結末ではありませんでした。
悪人は捕まらなくっちゃ。
そして、淡野の上にいるワイズマン。
彼の正体を知ったら、巻島はどう思うのか。
内部のスパイは誰だったのか。
まだ明らかになっていないことがあります。
4作目もあるんでしょうね。
シリーズ1作目はとても印象的だったし、映画化もされたのでよく覚えています。
2回読んだしね。
2作目は10年以上経った2015年に刊行されたようですが、さっぱり記憶にありません。
たしかに読んだんですけど、読んでるはずですけど…。
リップマンは2作目に登場したようなんですが…。
それから4年後の2019年に、この3作目。
すでに文庫も出ています。単行本は572ページあってかなり重いので、文庫のほうがオススメです。
4作目、そろそろですかね。
脳の回転はだんだんゆっくりになってますが、忘れるスピードは日に日に速くなってるので、できれば早目にお願いしたいです。
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