本のはなし | ページ 8

本のはなし

あ行の作家

【シニアの本棚】『ペッパーズ・ゴースト』:根底に流れるニーチェの思想

『ペッパーズ・ゴースト』 伊坂幸太郎 久しぶりの伊坂さん、意外にも最初の方は少し足踏みしてしまってなかなか進まなかったけど、生徒が書いた小説の登場人物が実際に現れた頃からスピードアップした。今回も時々過去作を思い起こさせるようなフレーズがあ...
は行の作家

【シニアの本棚】『透明な螺旋』:湯川先生の生い立ちが明かされる

『透明な螺旋』 東野圭吾 8月は全く読書が進まなかった。家に2冊ストックはあったのに「返却期限」という縛りがないと読まなくなってしまったのだろうかと、自分で自分を疑ってしまったわ。 そうこうしてるうちに届いた図書館本。半年以上待ってた。期限...
さ行の作家

【シニアの本棚】『誰かがこの町で』:「安全で安心な町」に潜む怖さ

『誰かがこの町で』 佐野広実 表紙のなんとなく怪しい雰囲気に惹かれて買った 借りた本だ。 物語の展開 真崎が勤める弁護士事務所に若い女性が訪ねてくる。彼女は、事務所の所長である岩田の大学の同期生の娘だと言い、両親と兄は失踪し、自分だけが捨て...
あ行の作家

【シニアの本棚】『天井の葦』:メディアのあり方に対する警鐘

この作品は『犯罪者』『幻夏』に続く鑓水、相馬、修司が活躍するシリーズです。 実は前の2作の感想は旧ブログから移転したもので、この作品も一緒に移転したと思い込んでたんです。していなかったことに今ごろ気づきました。2年前の3月に読み終えたようだ...
外国作品

【シニアの本棚】『春にして君を離れ』:ある意味怖い

『春にして君を離れ』 アガサ・クリスティー わたしも3人の子どもを育ててきたのだけど、今でいうワンオペだったので毎日必死だった。子育て中の記憶がほとんどないのは、そのせいかもしれない。 それほど深く考えてたわけじゃないけど、一応子育て方針と...
あ行の作家

【シニアの本棚】『幻夏』:最後に一筋の光が見える

『幻夏』 太田愛 デビュー作『犯罪者』でわたしの心を撃ち抜いた太田愛さんの2作目だ。 前作の事件が原因で相馬は刑事課から交通課に左遷されていた。その相馬が小学6年生のひと夏を一緒に過ごした水沢尚と択の兄弟。 2学期の始業式の翌日、尚はひとり...
あ行の作家

【シニアの本棚】『犯罪者』:すごい人に出会ってしまった

『犯罪者』 太田愛 太田愛さん、「相棒」とか「トリック」の脚本家さんだそうで、知らなかった…。すいません。 昔、わたしは「読み始めて30ページぐらいまでに殺人が起きるか、白骨死体が発見されるかしないと退屈になるわ」と言っていた時代がある。人...