『クスノキの番人』 東野圭吾
特にファンというわけではないけど、昔から「東野圭吾にハズレなし」と思っているタカハラ。
とはいえ、10年ぐらい前からはちょいちょい「やっつけで書いたのか」と思うこともあるのは事実だ。
図書館本だけど、予約した理由は記憶にないの。
東野さんだからというだけで予約したのだろうと思う。
物語の展開
罪を犯して逮捕され、起訴を待つ身となってしまった玲斗だが、突然弁護士が現れ依頼人の言うことに従うなら釈放してくれると言うのだ。
刑務所に入るよりはと弁護士に従い依頼人の元へ行くと、その依頼人は玲斗の亡くなった母の姉、伯母であると言う。
彼女からクスノキの番人になるよう命じられる。
どういうことなのかわからないままその仕事を引き受ける玲斗。
祈れば願いが叶うと言われているクスノキ。
クスノキに入って祈念する人の案内をする仕事だ。
伯母からは社会人として基本的な礼儀作法を教わり、その仕事を通して少しずつ成長していく玲斗。
番人の仕事を理解できるようになり、彼は最後に伯母の思いを知ることになる。
ものすごくザックリしてるけど…。
読み終えて
うーん、たしかに文章としては興味深く読み進むのだけど、わたし自身「そんなことないやろ」という思いが根底にあるので、イマイチ入り込めなかったという感じかなー。
特に前半はちょっとだるかった。
ミステリー要素はない。
伯母の事業に関する話になったあたりからは少し現実的になり、伯母の思いを知ってじんわりする部分もあったけれど。
玲斗の成長も見られてよかったなという思いで読み終えたけど、話の中心がちょっとわかりにくかった印象だ。
東野さん、今も大きなハズレはないけど『白夜行』のような凄みはなくなったよね。
加賀恭一郎シリーズやガリレオシリーズも、最近は何となく人情ものになっていってる気がするし。
彼は1958年生まれだそうだ。
わたしより3つ年下。
年齢が関係あるかどうかはわからんけど、あんまりガツンとしたのは書かなくなったのかな。
わたしも読者として、昔のように「始まって30ページ以内に事件が起こらないとつまらん」とか思わなくなったものね。
ほんわか、じんわりな作品を読むことが多くなったなーと思う。
それと同じようなことなのかな。
いやいや、大作家さんを自分と同じレベルにしちゃダメやろ。
というわけで、3月最終日にやっと今月の2冊目読了。
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